LOVOT体験会に行ってきました: 最高の特典や催しは事業や顧客について理解を深められる機会である。
はじめに
1/11(金)と1/14(月)の2回、GROOVE X社が開発したLOVOTの体験会に行ってきました。金曜日は同じ会社の友人と、月曜日は子供を連れ家族とです。
「体験会の様子をぜひSNSで拡散してください」とお願いがあったのですが、このブログのテーマは「アジャイル開発、組織変革、ファシリテーションについて学んだことの記録」としているので「ちょっと違うかな」と思っていたのですが、最近読んだネットフリックスの組織本にあった文章をふと思い出しました。
ネットフリックスが考える「従業員が仕事に満足感を得る時」はどんな時か
- 作者: パティ・マッコード,櫻井祐子
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2018/08/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本はカルチャーデックと呼ばれるNETFLIXの企業文化や社員の行動規範を定めたガイドをより詳しく説明したものです。
その中で「従業員が仕事に満足感を得る時」について、こんな説明があります。
仕事に対する真のゆるぎない満足感は、優れた同僚たちと真剣に問題解決に取り組む時や、 懸命に生み出した製品・サービスを顧客が気に入ってくれた時にこそ得られる。
従業員が働きたくなるように、給与・福利厚生・ピカピカしたオフィス・ビールサーバーなどいろいろな用意をする企業が多いですが、ネットフリックスはこれを「従業員を子供扱いしている」と一刀両断しています。
最高の特典や催しは事業や顧客について理解を深められる機会である。
ネットフリックスの例では映画事業について学ぶ機会をたくさん設けたそうです。 従業員全員をサンダンス映画祭へ連れて行ったり、著名な映画監督・映写技師・映画編集者の話を聞きにロサンゼルスへしょっちゅういったと紹介されています。
LOVOT体験会の様子
体験会のアンケート項目から推測するに、LOVOTの購入を検討している近い将来のお客様から、LOVOTに興味を持っている少し将来のお客様、ロボットや技術に興味があるエンジニアなど様々な人が訪れているようです。
そういった人と社員が直接コミュニケーションが取れる機会を与えるのはまさに「事業や顧客について理解を深められる機会」だなと思いました。
またLOVOTを構成する技術を集めたコーナーからは「優れた同僚たちと真剣に問題解決に取り組む」ことに真摯に向き合っていることが伝わります。
技術展示会やオープンハウスを年一で開催し、社員が説明に立つことはよくあると思いますが、それとは違った印象を受けました。残念ながら理由は私もうまく言葉にできません。少人数制で説明員の方とたくさんお話しする機会があったからなのか。技術・アイデアの出し惜しみをしてないように感じたからか。これから育てていく、いわばβ版をぶつけてきているからなのか。そもそもGROOVE Xもどう広めていくか悩みを素直にぶつけているように感じたからか‥。
会場にいるLOVOT達にはみなかわいい名前がついています。社員からも愛されていることが自然と伝わります。
金曜日訪問した際、何気ない雑談で「LOVOTがいる家庭の子供達は「LOVOTネイティブ」として大きくなるんですね。どんな考えをロボットに対して持つんだろう。」といったやり取りがありました。それを聞いた社員の方は「そんな製品を自分たちは作っていたんですね!」と話していたことが印象的でした。「事業や顧客について理解が深まった時」に立ち会えた気がします。
「率直に買おうと思う?」
と聞かれると、NOです。
一般家庭で買うには価格が高いですし、LOVOTの振る舞いもまだまだ少なく、飽きてしまうかもと感じました。家の見守りもできるそうですが、人がLOVOTに求めるものとは少し違う気がします。
ただ、そんなことは会社もとっくにわかっていて、それでもいい製品に育てるべく、一歩歩みを進めるために今回の体験会を開いたのだと思います。よその会社の展示会と違うと感じたのはこれが理由かもしれません。
おわりに
残念ながら今回の体験会は1/18(金)までとのことです。 反響を見て秋に開催するかもしれないそうですが、行く機会があればぜひ行ってみてください。