tuneの日記

アジャイル開発、組織変革、ファシリテーションについて学んだことの記録

Peterさんとアジャイルリーダーシップについて語ろう に行ってきました

GROOVE Xさんで開催されたスクラム実験室開催のイベント、「Peterさんとアジャイルリーダーシップについて語ろう」に行ってきました。資料は後日公開されるそうですが、記憶が確かなうちに内容をまとめておきます。

講演者のPeter BeckさんはドイツのアジャイルコーチでDas SCRUMTEAMという会社の創業者とのことです。

はじめに

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顧客が本当に欲しかったもの : 出典 University of London Computer Center Newsletter No.53

顧客調整・プロジェクト運営の難しさをよく表した「顧客が本当に欲しかったもの」の絵ですが、出典は1973年に遡るそうです。アジャイルな開発に取り組む理由は顧客が本当に欲しいものを作るため。プロダクト開発では何を作るかとどう作るかについて不確かなものがいくつもありますが、アジャイル開発は両者が不確かな状態で効果がある開発手法です。

「リーダーシップ」とは何か、さらに「アジャイル」なリーダーシップとは?

リーダーシップに関するPeterさんによる定義は下記でした。

Leadership is the way to lead others to decision.

よくマネジメントや他人を導く意味で使われる言葉ですが、影響力を行使し、他の人に決断を促すことがリーダーシップだということです。この定義だとスーパーのお菓子売り場で目をウルウルさせながら親にお菓子をねだる子供もリーダーシップを発揮しているということになります。確かにストレートにお願いするのも、駄々をこねるのも、かわいさにうったえかけるのも、子供にとっては取れる選択肢の1つではあります。

アジャイルリーダーシップはAgileに言葉をくっつけて新しいものに見せかけるバズワード(Modern Agileとか、AgileHRとかかな)の一つ・・・ではありますが、Peterさんは下記のように定義していました。

Agile Leadership is the way to lead others to decision in fast changing environment.

スクラムフレームワークが提供する3つの役割とバランス

Peterさんは冒頭で

Scrum is Agile Leadership (スクラムアジャイルリーダーシップそのものである)

と言っていたのですが、その説明になります。

Scrumはプロダクトオーナー(PO)、開発チーム(Team)、スクラムマスター(SM)の3つの役割がありますが、これより多くても少なくてもスクラムは広まらなかっただろうと考察しています。それはバランスが影響しており、2つだとバランスの偏りが生じてしまい、4つ以上に増えると固定的になりアジャイルさ(俊敏さ)が失われるだろうと言っていました。

  • POの役割:注力領域を明確化する
  • Teamの役割:顧客価値を作る
  • SMの役割:アジャイルな組織への変革を促す、POが意思決定できる環境を整える。

各役割が行使できるリーダーシップと影響力

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リーダーシップと影響力

PO/Team/SMはお互いが行使できるリーダーシップを持って相互に影響を与えあい、バランスを保ちつつプロダクトを大きくしていきます。PO/Team/SMごとに行使できる行動と、影響力の大小をマッピングして話し合うワークショップを行った結果が上の写真です。普段何気なく行なっている行動が実は他者の行動や決断を促していたり、強い影響力を持つ行動が必ずしも組織の後ろ盾を必要としていなかったり、ビジョン策定や予算・リソースの配分など普段会社の業務として当たり前にやっていたことが実はこれも影響力の行使だなと気が付いたりしました。

おわりに

PO/Team/SMいずれも重要な役割ですが、SMが組織変革の担い手で「全体最適を考えなければならない」立場だということは日頃の業務改善でついつい忘れがちだと思います。

その他

Peterさんの会社で作ったLeSSポスターの出来がよかったので写真に撮らせてもらいました。英語版でも十分欲しい気持ちになりましたが、日本語訳を作って壁に貼っておきたいわかりやすさです。

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LeSSの仕組みを紹介したポスター