tuneの日記

アジャイル開発、組織変革、マネージメント、ファシリテーションについて学んだことの記録

Regional Scrum Gathering Tokyo 2022に参加してきました #RSGT2022

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はじめに

2019年が初回で、通算4回目の参加でした。

参加者(2019)→スポンサー(2020)→参加者(2021)ときて、今年は登壇機会がいただけ新しい楽しみ方ができました。 登壇に関しては来週あたりに会社のブログで別途書きます。

聞いてきた話など

「録画で後で見れるし、他のオフライン参加者と親交を深めるか」と考えて発表を聞いたのは半分くらいです。 3日目は家族都合 & 会社都合で不参加でした、後日録画で見ます。

Agile Program Management: Scaling Collaboration Across the Organization

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「スケールする際にコラボレーションを増やしてスケールしよう」というのはわかる。LeSSだと「ただ話す」とかなのかな?

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Software Program Teamはよくわからなかった。コラボレーションを絞る方向の仕組みだと思うけど、でも何かを決める仕組みが時に必要なのは同意。

Leading Skilled Agile Teams: Investing in Team Outcomes with the Agile Fluency® Model

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https://martinfowler.com/articles/agileFluency.html より転載

Agile Fluencyの図がなるほどなーと思って聞いていました。 チーム文化を変える→チームスキルを上げる→組織構造を変える→組織文化を変える の中で、自社の今はOptimizeのあたりかなーと思いあたります。 「アジャイルである」領域を広げる際に、気持ちではなく仕組みで工夫する必要があり、とっかかりを試行錯誤していた自分にとってはしっくりきた図でした。

martinfowler.com

今年の感想

ゴールに関する発表が多い

プロダクトビジョン・プロダクトゴール・スプリントゴールなど、目標やゴールに関する話が多かったし、講演後も議論しているのを良く見かけた気がします。

1チームのスクラム・立ち上げはできるところが増えてきて、LeSS / Scrum@Scale / Spotify Modelなどスケール手法を試すところが出てきて、「複数チームの方向性を束ねて力を引き出すにはゴール設定で認識揃えるのが大事だと考える人たちが増えてきた」とかかなーと思っています。 自社でもプロダクトゴールが明確に作れてなかったり、スプリントゴールをフワッと決めてしまうところがあり、今ひとつしっくりきてない感じがあったので長沢さん・稲野さんの発表を踏まえて試行錯誤します。

建設的な議論をカンファレンス中にやりたい

コロナ禍となり、オンラインカンファレンスになってからテキストチャットで感想を伝えるからか「いい話」のようなコメントが増えたような気がしています。

どんなことを言っても受け止めてもらえる場は大事だけど、議論して課題を見つけていく・考えることはもっとやった方が良いんじゃないかなと感じました。気心の知れたメンバーと個別に行っていたり、自社・自分の現場に持ち帰ってあーでもない・こうでもないと話しているような気がします。 できることなら会期中に「こんな意見もあるんだ」という観点を得てもらうのに見える形でできた方が良いなと。単にDiscordに撒き散らしていると荒らしっぽく攻撃しているように見えちゃうけど、RSGTの参加者ならうまくやれる方法を見出せるような気がしたり。

全体として前進できているかな?

プロダクト・現場を良くするため、知見を持ち寄って協力するギャザリングだと思うので、数年単位で見たら変化が感じられるような場であってほしいなと思うようになりました。もちろん新規参加の裾野は広がり続けるし、うまくいったり・いかなかったりを繰り返しながら螺旋のように改善が進んでいくと思うのですが、全体としてどうなんだろうと。一部の人は成功体験を積んで前進しているけど、個人に紐づいている割合が大きいような気がします。

その意味で伊藤さんの発表は考えさせられるポイントがいろいろあるなと感じました。この講演を聞いた人が次世代の社内アジャイルコーチとして業界全体のレベルを引き上げたり、伊藤さんが新たな視点を経てRSGTに戻ってきたりとか、そんな瞬間に立ち合えるといいなと思っています。

自分の4年前を思い出すとできていることが増え・フェーズが変わってきた実感がありますが、参加者全体で見ると参加者・登壇者が開発・アジャイルコーチに寄りすぎていて、もっとステークホルダー(経営層・幹部層)やプロダクトマネージャーなどが増えると良さそうだし、基調講演の反応が変わってきたりするのかなと思いました。