Peterさんとアジャイルリーダーシップについて語ろう に行ってきました
GROOVE Xさんで開催されたスクラム実験室開催のイベント、「Peterさんとアジャイルリーダーシップについて語ろう」に行ってきました。資料は後日公開されるそうですが、記憶が確かなうちに内容をまとめておきます。
講演者のPeter BeckさんはドイツのアジャイルコーチでDas SCRUMTEAMという会社の創業者とのことです。
はじめに
顧客調整・プロジェクト運営の難しさをよく表した「顧客が本当に欲しかったもの」の絵ですが、出典は1973年に遡るそうです。アジャイルな開発に取り組む理由は顧客が本当に欲しいものを作るため。プロダクト開発では何を作るかとどう作るかについて不確かなものがいくつもありますが、アジャイル開発は両者が不確かな状態で効果がある開発手法です。
「リーダーシップ」とは何か、さらに「アジャイル」なリーダーシップとは?
リーダーシップに関するPeterさんによる定義は下記でした。
Leadership is the way to lead others to decision.
よくマネジメントや他人を導く意味で使われる言葉ですが、影響力を行使し、他の人に決断を促すことがリーダーシップだということです。この定義だとスーパーのお菓子売り場で目をウルウルさせながら親にお菓子をねだる子供もリーダーシップを発揮しているということになります。確かにストレートにお願いするのも、駄々をこねるのも、かわいさにうったえかけるのも、子供にとっては取れる選択肢の1つではあります。
アジャイルリーダーシップはAgileに言葉をくっつけて新しいものに見せかけるバズワード(Modern Agileとか、AgileHRとかかな)の一つ・・・ではありますが、Peterさんは下記のように定義していました。
Agile Leadership is the way to lead others to decision in fast changing environment.
スクラムフレームワークが提供する3つの役割とバランス
Peterさんは冒頭で
と言っていたのですが、その説明になります。
Scrumはプロダクトオーナー(PO)、開発チーム(Team)、スクラムマスター(SM)の3つの役割がありますが、これより多くても少なくてもスクラムは広まらなかっただろうと考察しています。それはバランスが影響しており、2つだとバランスの偏りが生じてしまい、4つ以上に増えると固定的になりアジャイルさ(俊敏さ)が失われるだろうと言っていました。
- POの役割:注力領域を明確化する
- Teamの役割:顧客価値を作る
- SMの役割:アジャイルな組織への変革を促す、POが意思決定できる環境を整える。
各役割が行使できるリーダーシップと影響力
PO/Team/SMはお互いが行使できるリーダーシップを持って相互に影響を与えあい、バランスを保ちつつプロダクトを大きくしていきます。PO/Team/SMごとに行使できる行動と、影響力の大小をマッピングして話し合うワークショップを行った結果が上の写真です。普段何気なく行なっている行動が実は他者の行動や決断を促していたり、強い影響力を持つ行動が必ずしも組織の後ろ盾を必要としていなかったり、ビジョン策定や予算・リソースの配分など普段会社の業務として当たり前にやっていたことが実はこれも影響力の行使だなと気が付いたりしました。
おわりに
PO/Team/SMいずれも重要な役割ですが、SMが組織変革の担い手で「全体最適を考えなければならない」立場だということは日頃の業務改善でついつい忘れがちだと思います。
その他
Peterさんの会社で作ったLeSSポスターの出来がよかったので写真に撮らせてもらいました。英語版でも十分欲しい気持ちになりましたが、日本語訳を作って壁に貼っておきたいわかりやすさです。
LeSS Study LeSS本読書会 第1回 & 第2回に行ってきました
大規模スクラム Large-Scale Scrum(LeSS) アジャイルとスクラムを大規模に実装する方法が1月末に発売され、LeSSの勉強会「LeSS Study」が読書会として再スタートすることになったので行ってきました。アジャイル・スクラム・LeSSに関して突っ込んだ議論ができるとても楽しい会なのですが、ピザ&ビールを食べながらで翌日には記憶が曖昧になってしまうのが難点です。
LeSS Study LeSS本読書会 第1回
秋葉原のクラスメソッドさんでの開催でした。 内容は「読書会の説明」、「LeSS本の説明」、「LeSS でもっと多く: 2ページ」まで予定通り進みました。
以下質疑応答でかろうじて覚えているメモです。
Q: LeSSはスクラムなのか
A: スクラムである。原則にも「Large-Scale Scrumはスクラムである」と明確にかかれている。
LeSSはスクラムをベースに新しい役割やイベント、ルールを当てはめたものではなく、1つのスクラムを複数チームでやろうとした際に考慮した方がよいアドバイス集のようなイメージです。
Q : LeSSを構成する原理・原則が多いのではないか?
A: 確かにそうかも。
「透明性」や「顧客中心」などスクラムと重複しているものもある。 「LeSSはスクラムである」ならば、スクラムの原理原則をベースとして、LeSS固有の追加事項だけに記述を留めたほうが良いのかもしれない。
Q: システム思考ってどんなもの? 勉強にいい本ある?
A: 相互に作用する要素・関係性を整理し、どこを起点に改善を図っているかを考えるやり方。
例えばプロジェクトが遅延すると追加要員が送られる。開発メンバが増えるとコミュニケーションコストが増えさらにプロジェクトは遅延する。プロジェクトが遅延すると追加要員が送られ…といったよくある事象を関係で整理し、改善点を検討する。
LeSS Study LeSS本読書会 第2回
恵比寿 Redhatさんでの開催でした。 第2章が対象でしたが、途中の議論が盛り上がりスプリントプランニングぐらいしか話していません。
Q: スプリントプランニング1に代表者しか来ないとあるけど、残りの人は何しているの?
A: 対して長くないから気にしなくても大丈夫。
1チームスクラムのプランニングと異なり、LeSSのスプリントプランニング1はどのチームが何のストーリを担当するかを「ざっくりと」決めるものなので短いです。プロダクトオーナーがバックログを付箋に書いて持ってきて、チーム代表者の前にがさっと置き、代表者が好き好きに好きなものを持っていくぐらいのイメージです。事前にプロダクトバックログリファインメントでどんなストーリーが来るのか確認しているのでここで長い議論になることはないのだと思います。
Q: スプリントプランニング1でバックログの優先順位を考慮しなくて良いのか?
A: チームにストーリーの分配が終わった後で優先順位が高いものが残った場合、プロダクトオーナーがチームと交渉すれば良い。「このストーリーと交換できないか」とか。
Q: 書籍では「預託チーム」「取引チーム」「非デリバティブチーム」となっているが、チーム分けはどうするのか?
A: 顧客視点の機能で分けるフィーチャーチームが基本。コンポーネントチームではない。
とはいえ書籍のチーム名はコンポーネントチームに見えなくもない。「預託コンポーネント」とかありそう。 実際の現場では機能と関係がないチーム名をつけ、「預託に強いチーム」「取引に強いチーム」といった認識を裏で持っておくぐらいで良いが、書籍での説明のしやすさのため今の形に落ち着いているのかもしれない。
スクラムマスターは保育園の先生に似ているという話もあるので、「うさぎさんチーム」「くまさんチーム」といった名前でも良いかもしれない。
Q: 単一チームでプロダクトバックログリファインメント(PBR)したストーリーを別チームに割り振ってもいいの?
A: ダメじゃないけど、どのチームが担当しても良いストーリーは複数チームでPBRした方が良い。
「複数チームPBR」は、A・B・Cの3チームがあった時、3チームで順繰りに見積もりを行なって結果をまとめるということではない。A・B・Cのメンバをごちゃ混ぜにし、3グループに分け、3グループに見積もり対象のストーリーを1/3ずつ分け、それで見積もりを行う方式である。したがって見積もりに要する時間は単一チームに見積もらせる時と変わらない。
複数チームPBRを行う利点として、チーム横断で議論できることで観点の見落としが減り、ストーリーポイントなどの見積もりも自然と揃ってくることがある。また実際にチームがストーリーに着手した際も誰かしらストーリーの詳細を把握している人がチームにいることが期待できる。
Q: スプリントプランニング1でチームに自由に取らせると偏りが出て、得意なものばかりやるのでは?
A: あるチームが優先順位の高いストーリーばかりを担当するなど、スプリントを始めるにあたって課題がある場合、プロダクトオーナー・他チームとストーリーの交換など調整をすることになる。この時に「得意じゃないけど、担当できる」ストーリーが割り当てられることになるので、スプリントを長く続けていると偏りは出にくくなる。
Q: スプリントプランニング2は共有スペースで行うの?
A: その通り。複数チームで行う時は広い場所で行う。大きい会議室、食堂など。
計画時に他チームと調整が必要になった時にすぐに話せるようにするため。 リモートサイトのチームがあるときはスプリントプランニング2の時はテレビ会議を繋ぎっぱなしにし、部屋のある一角に移動したらすぐに話し始められるようにする。
大規模スクラム Large-Scale Scrum(LeSS) アジャイルとスクラムを大規模に実装する方法
- 作者: 榎本明仁,木村卓央,高江洲睦,荒瀬中人,水野正隆,守田憲司
- 出版社/メーカー: 丸善出版
- 発売日: 2019/01/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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awesome-agile-workshopを作っています
変革の軌跡【世界で戦える会社に変わる"アジャイル・DevOps"導入の原則】
変革の軌跡【世界で戦える会社に変わる"アジャイル・DevOps"導入の原則】
- 作者: Gary Gruver,Tommy Mouser,吉羽龍太郎,原田騎郎
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2017/01/25
- メディア: 単行本
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だいぶ前に読んでいた本ですが、まとめてみました。
この本はどんな本か?
HPのプリンタでのファームウェア開発における事例をもとに、巨大な組織でハードウェアが絡む製品開発をアジャイルに進めるやり方を紹介した本です。
他のアジャイル本と比較して上位の経営幹部向けだと感じました。DeoOpsなど実践に関する説明は少ないです。
大組織におけるソフトウェア開発の変革
既存の大組織の多くがソフトウェア開発・デリバリーに苦しんでいる。 その結果、市場で競争したり、ソフトウェアでイノベーションを起こすことが困難になってきている。
大企業でソフトウェア開発を変革するには、チーム同士が協力し価値を生み出す仕組みづくりをまず考える。 それぞれのチームの働き方はその次である。
経営幹部が主導する
単にアジャイルに取り組むことを目的にしない。
エンタープライズレベルの継続的改善プロセスは経営幹部が作る必要がる。 なぜならば組織内のリソースを割り当てられる唯一の存在であり、バリューチェーンの端から橋までを見ることができるからである。
経営幹部はエンタープライズレベルで計画を推進し、進捗を把握できる戦略的な目標を設定する。
- 通常4〜7個の上位目標
- 測定可能な小項目
経営幹部は組織全体と共同して目標を設定し、この目標が重要であり達成可能だと全員が感じられるようにする。
アジャイルに取り組むための「正しい方法」を決めてしまうと、次にその正しい方法を全員に教えなければと思い始めてしまう。 リーダーとして、可能な限り目標ととともにフレームワークを提供し、仕事の進め方に関しては最大限の裁量をチームに与えることが重要である。 これによってチームは仕事により興味を覚え、結果に対するオーナーシップを高めることになる。
ビジネス目標を設定し、継続的改善プロセスを実施し続けることで、経営幹部やマネージャーを巻き込み、彼らに変革をリードさせる。 組織全体にわたる計画プロセスやデリバリープロセスの改善に注力する。
頻繁に結合する文化を作る
ブランチを切らず、全員がメインブランチで開発を進める。これにより頻繁な統合を促すことができる。 メインブランチで開発するにはテクニックが必要である。
- 既存のコードを壊す変更を実装しない。
- 既存の機能を壊すことなく、コードの大規模なリファクタリングを可能にする。
- フィーチャーフラグなどを導入し、新しいコードをコミットしつつ、システムの他の部分からは使わせない。
- 既存の機能を壊さずにデータベースのスキーマを変更する。
自動テストなどを拡充し、メインブランチは常に安定する状態を保たなければならない。
- コードをコミットする際、自動化された受入テストに合格するまでその場を離れてはいけない
- 壊れたビルドに続けてコードをコミットしてはならない。
アジャイルに開発された戦闘機 SAAB社グリペンについて
はじめに
アジャイル開発、スクラム開発の研修資料で「戦闘機だってアジャイルに作れる」という事例紹介で、よく引用されている気がするのですが、なかなかまとまった情報が見つからないのでここにまとめておきます。
SAAB社・グリペンについて
グリペンの特徴
- 戦闘機が帰還したのち、システムをシャットダウンしてから再始動、再び滑走路へ出ていくまでの時間「ターンアラウンドタイム」が10分。
- 機体は可能な限りシンプルに、かつ必要な機器が最低限となるよう、設計時から配慮されている。
- 1名の監督者と5名の整備員でターンアラウンド中の整備ができる。
- 設備の整った航空基地だけでなく、高速道路を流用した臨時飛行場でも上記対応が可能。
- 製造単価から燃料、廃棄に至るまでに必要な経費「ライフサイクルコスト」が1機あたり約100億円と安い。
SAAB社におけるアジャイル開発
モジュールごとにチーム開発
ソフトウェア開発におけるオブジェクト思考的な考えを取り入れ、コクピット・機体・エンジンなどの単位でチームを組織している。
スクラムの適用
スプリントは3週間区切り、全チームがタイミングを揃えている。
デイリースクラムは4096人が開発に従事し、毎日Scrum of Scrumsで1時間内に情報共有を終える。
- 7:30 Daily Scrum
- 7:45 Scrum of Scrums
- 8:00 Scrum of Scrum of Scrums
- 8:15 Scrum of Scrum of Scrum of Scrums
- 8:30 Executive Action Team
その他
会社の誰もがいつでも現在の3Dモデル、ソフトウェアにアクセスすることができる。またこれらを元にしたフライトシミュレータを使うことができる。
情報源
Engineering Manager Meetup #4で「1つの大きなプロダクトをみんなで作る」を話してきました #em_meetup
はじめに
昨年からSlackに参加していたEngineering ManagerコミュニティでMeetupがあるというので参加 & 発表してきました。 開催してくださった ohbaryeさん、素敵な会場を提供いただいたRettyさん、発表にコメントいただいたみなさま、どうもありがとうございました。
engineering-manager-meetup.connpass.com
Twitterでいただいたコメント
機能別チーム、技術負債返却チーム
機能でわける。その時縦割りになっていってしまう可能性がありそうって懸念でるよなぁ。
— つよぽそ (@cobasparxxx) February 1, 2019
#em_meetup
みる範囲が明確になるのはメリットだけど、コードが別れて独自進化を遂げていくのが問題なんですよね。
技術的負債を返済するチーム、でかいテーマがあったときに一時的にプロジェクトにしてそれだけやったことあったけど、PMが優秀でうまくいったことがある#em_meetup
— ナカハシ (@k_nakahashi) February 1, 2019
みんなで立ち止まって一斉に負債返却するとまだいいんですけどね。短期で終えないと難しいと思っています。
機能追加チームと負債返却チームに分割したら空気が悪くなった話、あるある過ぎる #em_meetup
— Teppei Sato (@teppeis) February 1, 2019
あるあるなんですね!
コンポーネントチームの問題点
要件が固まっていなくて開発ができない→リリースが遅れる→会議が増える→よくないスパイラル。あるあるだなー#em_meetup
— 水殿 #技書博2スタッフ (@midono_ap1) February 1, 2019
あるあるです、でもコンポーネントチームやめられないプロジェクトが多いなーと感じています。
フィーチャーチームについて
勉強会で紹介したサイトは下記です。「Googleで"フィーチャーチーム"と検索し、1番目に出てくるサイトに全て書いてあります。」
LeSSを作った2人の文章か!https://t.co/2BCaM2wbFP
— ゆのんEMFM/EOF2019 (@yunon_phys) February 1, 2019
#em_meetup
そうなんです!私も研修受けた後に知ってびっくりしました。
チーム名の決め方
フィーチャーチームのチーム名を全く関係ない名前にすると名前がチームの役割に紐付かなくなってチームの結束力が高められる、よさそう#em_meetup
— 水殿 #技書博2スタッフ (@midono_ap1) February 1, 2019
ぜひ試してみてください!
うちのチーム名は伊賀、甲賀、風魔、戸隠です。テスト用のドメインは.ninjaです。 #em_meetup
— Teppei Sato (@teppeis) February 1, 2019
テーマを持たせて決めるのも面白いですね!
機能名をそのままチーム名は、分からなくはないけど、毎日呼んで呼ばれるんだから、面白くてテンション上がるような名前つけたいなぁ🐷 #em_meetup
— yum-t (@_yum_t) February 1, 2019
自分たちで決めると愛着湧くみたいですよ。
コンポーネントに監督者を置く
実装上の設計はチームに委ねて、コンポーネントに監督者を置く(機能的な部分をチェックしてコードをマージする人)。今やってるやり方に近い気がする。 #em_meetup
— Kou.N (@KouN1847) February 1, 2019
監督者を置いて、監督者を中心にチームを作っちゃうからコンポーネントチームができるのかなと思っています。
うちはコンポーネントメンターって名前でやってたな。ここでも名前がことなるが同じことやる問題がw #em_meetup
— daisuke sato (@dskst9) February 1, 2019
技術を見れる人がたくさんいるならコミュニティー感を出すために「メンター」がいいと思います。 「コードオーナー」は意味があまりブレないので、コンポーネントみれる人が少ない時はおすすめです。
LeSS/LeSS本について
LeSSって初めて聞いた。
— Ippo Matsui / Ginco EM (@ippo_012) February 1, 2019
Large Scale Scrumの略なのね。#em_meetuphttps://t.co/REJfRtUbpj
ググりにくい単語です。"less agile"とか"less scrum"とするといい感じです。
そいえば、ちょうど LeSS の本が発売されましたね! #em_meetuphttps://t.co/evfEw32gnN
— daisuke sato (@dskst9) February 1, 2019
ちょうどLeSSの本が昨日発売されてた #em_meetup https://t.co/Mlyl0Tp3x7
— こまど (@ky_yk_d) February 1, 2019
丁度明日届く!🐷#em_meetup
— yum-t (@_yum_t) February 1, 2019
大規模スクラム Large-Scale Scrum(LeSS) アジャイルとスクラムを大規模に実装する方法 https://t.co/Ti2vuf7Y6n
売れてる気がする!
その他
こんだけ組織変更の実験ができるって羨ましい。 大きな学びを得られるはず。#em_meetup
— 久津佑介(HisatsuYusuke)🔥プロダクトマネージャー (@Nunerm) February 1, 2019
学びは多かったです。ただ実は「組織変更」はしていません。組織は既存のまま、プロジェクト体制だけLeSSでいろいろいじってます。組織を作ってプロジェクト体制を整える会社が多いですが、うまくいくプロジェクト体制を作ってから組織を後から直す方が楽じゃないかと思っています。
たぶんここで読書会してる。 https://t.co/phNipmqZd3 #em_meetup
— ろずにゃっく (@i47_rozary) February 1, 2019
実は私も行ったことがありません。本が出て読書会がリブートするという話もあるので期待しています。
SAFe(Scaled Agile Framework)もあるというのを教えていただいた☺️#em_meetup https://t.co/TYTc4hc36u
— Ippo Matsui / Ginco EM (@ippo_012) February 1, 2019
SAFeもアジャイル開発をスケーリングさせる手法ですがアプローチが異なります。LeSSは調整役をできる限り置かないアプローチですが、SAFeは調整役を積極的に置く仕組みです。
LeSS すごい楽しいよねー!うちの会社では責任が分散して失敗したことがあるので、プロダクトに同責任を持つかが大事です。サーバアラートはどのチームがやるの?とか。コンポーネントメンターとか機能すればうまくまわったのかなー #em_meetup
— daisuke sato (@dskst9) February 1, 2019
バックログアイテムに重い責任を伴うものが紛れていると、ババを引いたチームが出てきてしまうことはありえますね。 いいお題として対策を考えてみることにします。
OST風懇親会でLeSSとスクラムのお話してくださった皆さんありがとうございました!またお会いしたい!#em_meetup
— たにさん (@tany3_) February 1, 2019
こちらこそありがとうございました!
バックログに積むユーザーストーリーを考える参考にアプリのリリース文を見る
はじめに
RGSTのOSTトピックの一つに「ユーザーストーリーを取扱説明書に例えるのはどう思う?」*1があり、参加しました。
議論の中で「プロダクトオーナーは"プレスリリースから考える"といいという話が昔あったけど、最近はスマホアプリのリリース文が参考になる」というコメントがありました。
「プレスリリースから考える」はAmazon発だった気がしますが、下記記事でも言及されています。
アプリによって個性があるようなので、普段使っているアプリのリリース文を集めてみました。
アプリのリリース文
以下、順不同です。
Slack
3.59 2019年1月8日 新着情報 • あけましておめでとうございます!2019 年最初の新着情報は… 画像アップロード機能の改善から!jpeg 画像を圧縮してアップロードするようにしたことで、スピードと信頼性が向上しました。今までどおり圧縮しないでアップロードしたい場合は、「設定」 > 「詳細設定」から設定を切り替えることもできますのでご安心を。 バグ修正 • 修正 : iPad で外付けキーボードを使用する際に、キーボードショートカットの一部が機能しないという不具合がありましたが、これを修正しました。キーボードでも道でも、使えるはずの「ショートカット」が使えないとイラっとしますよね。大変失礼しました! • 修正 : アカウントが解除されたユーザーとの DM セッションへの切り替えにクイックスイッチャーを使えるようになりました。人がチームを離れても知識は残りますので、これで今後もその知識を活用できて便利ですね。
まずはOSTでも褒められていたSlack、かなりフランクな文体です。年始の挨拶も目を引きますが、バグ修正に対し、ユーザがどう困っていたかが記載されているのが面白いなと思いました。
SmartNews
6.0.5 2019年1月23日 - より快適にご利用いただけるよう細かな改善を行いました。 - 新チャンネルが登場しました。「超!アニメディア」「with online」「くるまのニュース」「清水エスパルス」「川崎フロンターレ」「Ray」「STVニュース北海道」
毎日ニュースを読むのに使っています。書く人が変わっているのか2018年の頭は「不具合の修正や改善を行いました。」とそっけなかったものが、2018年の中頃は「画面下部をリニューアルし、チャンネルを一覧できるボタンを右下に設置しました。」と具体的な修正に言及するようになりましたが、現在は「細かな改善」にまとめてしまっているようです。何を改善しているんでしょう???
LINE
9.0.0 2019年1月21日 ■トークルームでLINE絵文字をタップ、もしくは長押しして表示されるメニューの[ショップ]をタップすることでLINE絵文字の購入ページを表示できる機能を追加 ■トークルームで画像を長押しして表示されるメニューに[アルバム]を追加し、直接アルバムへ保存できるように改善 ■写真を選択する画面を改善 ・選択した写真を一目で確認できるように画面の下段に選択された写真の一覧を表示 ・選択する写真のフォルダーにアクセスしやすく改善 ■近日中にLINE QUICK GAME新作タイトルの追加と一部タイトルのアップデートを予定
ユーザーストーリーっぽく書かれているなと感じました。私のイメージはもっと親しみやすくフレンドリーなアプリですが、技術力が確かな会社だからか、しっかりエンジニアリングをわかっている方が書いているのかもしれません。
Eight
9.0.2 2018年12月18日 アプリをリニューアルしました。 主なアップデートは以下の通りです。 ● 名刺登録がもっとスマートに - 2ステップで名刺登録が可能になりました - 名刺撮影時にラベル付けやお礼メールの送信ができるようになりました ● 人脈情報や企業情報の活用が容易に - 名刺の情報に素早くアクセスできるようになりました - 接点がある企業の概要情報やつながりが確認できるようになりました ● 効率的な近況チェック - 近況フィードをカスタマイズできるようになりました ● データ化がパワーアップ - 名刺の裏面も入力対象になりました(プレミアム機能) これからも皆さまのビジネスをサポートできるよう機能改善に努めてまいります。 お気付きの点がありましたら、アプリ内「自分」タブの「ご意見・不具合のご報告」からご連絡ください。
最近使い始めました。改善内容をカテゴリ分けしているのが特徴でしょうか。
JapanTaxi
4.3.1 2019年1月16日 [機能改善] - 乗車体験を改善する為、乗車後に注文結果画面で乗務員に対する評価を訴求するダイヤログを表示するように修正しました。 - 付近のタクシーを検索中画面を表示中にネットワークが切れた時、注文条件を変更のダイヤログが表示されてしまうバグを修正しました。 - 注文結果画面から行き先画面に遷移した際に、行き先だけでなく現在地も地図上に表示されるように修正しました。 - 中国語表示の際、乗車カード画面で文字が切れてしまうバグを修正しました。 - Amazon Alexa画面から遷移するお気に入り画面のレイアウトを修正しました。 - 注文時のタクシー会社画面のレイアウトを修正しました。 - お気に入りの地図で場所を登録する画面の文言を修正しました。 [開発後記] 明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願い申し上げます。 年末年始、多くの方にご利用いただきありがとうございました。 私も地元の愛媛に帰省する際に利用しておりました。 東京都内だと公共交通機関が発達しているので、タクシーの他に電車やバスといった選択肢があるのですが、愛媛は車がないと移動が不便なことが多いです。 帰省した際に旧友とお酒を飲むことが多いのですが、車は運転できないので、タクシーを簡単に呼べるアプリはやはり重要だなと再確認しました。 多くのタクシー会社さんに協力をいただいて、地方のタクシー乗車体験も良くしたいと考えていますので、「メニュー」>「アプリについて」>「お問い合わせ」よりご要望をいただけると幸いです。 今後とも応援をよろしくお願いします! JapanTaxi開発チーム
細かな修正が記載してあるのに加え、開発後記があるのが目を引きます。開発者がどんなことを考えているのかはなかなか聞く機会がないですからね。
205.0 2019年1月25日 このアプリは、快適にご利用いただけるよう、定期的にアップデートされます。すべての機能をご利用いただくには、最新バージョンをダウンロードしてください 各種不具合の修正とパフォーマンスの向上。 Facebookをご利用いただきありがとうございます。
壊れたロボットのように基本これしかありません。
Amazon
13.1.0 2019年1月9日 今回のリリースではバグ修正及び動作パフォーマンスを改善しました。
お前もか… 基本これしか無いようです。
Pokémon GO
1.99.2 2018年12月15日 - 新しい対戦機能「トレーナーバトル」をお楽しみいただけるようになりました。 - 近くのトレーナーの「対戦コード」を読み取ることで「トレーナーバトル」ができます。 - 「親友」または「大親友」のフレンドなら、離れた場所からでも「トレーナーバトル」ができます。 - チームリーダー(スパーク、キャンデラ、ブランシェ)とも「トレーナーバトル」ができます。 - 「トレーナーバトル」は3つの「バトルリーグ」に分かれています。それぞれの「バトルリーグ」ごとに、参加できるポケモンの最大CP上限値が異なります。 - 「トレーナーバトル」をプレイすると、トレーナーはリワードを獲得できます。 - トレーナーのスタイルに新しい髪の色と肌の種類が追加されました。
ゲームをする人目線の書き方ですね。ゲームは書きやすいのかな?
終わりに
やはりSlackが群を抜いて面白いですね。面白いリリース文を出しているアプリがあればおしらせください。
*1:すみません、テーマ名うろ覚えです