tuneの日記

アジャイル開発、組織変革、ファシリテーションについて学んだことの記録

トヨタ生産方式

トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして

トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして

自分が生まれる前に出版された本ですが、内容はちっとも色あせておらず、アジャイルやリーンに繋がる重要な考え方が余すところなく説明されていました。多くの人がオススメしている有名な本ですがもっと早くに読んでおくべきでした。

トヨタ生産方式の基本思想

「徹底した無駄の排除」とそれを貫く2本の柱がある。

1. ジャスト・イン・タイム

ジャストインタイムとは組み付けに必要な部品が必要な時にその都度、必要な数だけ生産ラインの脇に到着する状態を指す。 自動車の生産は部品数が膨大であり、また生産計画も刻々と変化する。そのため中央に情報を集め全体を管理するようなやり方ではジャストインタイムの実現はできない。

ジャスト・イン・タイムを実現するには、物の運搬順序を逆にして考える。前工程が後工程へ物品を渡すのではなく、後工程から前工程へ必要な物品を引き取りに行く。前工程は引き取られた分だけ生産を行う。こうすれば一番最後の工程の生産計画に紐づいて生産の流れが同期され、ジャストインタイムが実現できるようになる。

2. 自働化

「機械に生産の良し悪しの判断をさせる装置」を付加することで、不良品の生産を止めるようにする。 すると正常時に人を機械のそばに張り付けておく必要がなくなり、異常時のみサポートすればよくなる。1人が複数の機械を見ることができるようになり、少人化が実現できる。

トヨタ生産の目的

「原価の低減」を実現するためである。

生産数や生産効率を目標にしていると、見かけの能率アップで満足してしまうことがある。例えば1日の生産数を上げたり、大型機械を導入して自動で作れるようにすることがこれに当たる。必要以上の生産を行うと倉庫や倉庫番が必要になり、大型機械を導入しても人が張り付いていなければ人件費は変わらない。かえって倉庫の費用、機械購入費、人件費が増え、原価は上がってしまっている。

生産目標数は顧客の購買活動によって決定し、企業が自主的に決めるものではない。そのため増産だけでなく減産にも耐えられるシステムでなければならない。

生産の流れを作る

ジャスト・イン・タイムを実現するための生産指示として「カンバン」を用いるが、利用の前提条件として「生産工程ができるだけ流れるようにする」ことが不可欠である。

そのためにまずは生産を平準化する。仕事の「標準作業」を定義し、生産ロットを小さくしても流れるようにする。 一人の作業者が複数工程を担当できるようにし、多能工を育てる。