昨年から執筆を進めていたアジャイルプラクティスガイドブック (#agileprag) が7月20日に出版されます。
どんな人に向けた書籍か
Regional Scrum Gathering Tokyo 2022の登壇をきっかけにお声がけいただき、アジャイル開発に取り組む上で取り入れるとよい技術プラクティスやノウハウを濃縮し、ぎゅっと閉じ込めました。現職のRetty・および前職での経験を踏まえ、116ものプラクティスを紹介しています。
アジャイル開発に取り組む上での技術プラクティスの知見は書籍・ブログ・カンファレンスや講演・口伝・各現場での工夫など多数ありますが、まとまった形で体型立ててキャッチアップすることが難しいと感じていました。この書籍はそんな課題を感じてる方に向けたものです。
豪華コラムを 10編 11編収録
現場寄りの開発知見をより盛り込めるよう、アジャイル開発を実践している方にお願いし、11編のコラムを寄稿いただきました。Amazonの書影は10編になっていますがその後増えて11が正解です。 書籍が無かったら読むことができなかったであろう多彩なコラムが読め、私が一番喜んでおります。
- グラデーションで考える12年間のアジャイル実践 (きょんさん)
- ペアプログラミングの効果と影響 (やっとむ(安井力)さん)
- 開発と運用、分けて考えていませんか?―ダッシュボードのその先へ― (河野通宗さん)
- インフラ構築を自動化しよう (吉羽龍太郎さん)
- Logging as API contract (牛尾剛さん)
- 開発項目をコンパクトに保つには、クリーンなコード(大谷和紀さん)
- テスト駆動開発ではTODOリストがテストよりも先 (大谷和紀さん)
- チームで1つずつ終わらせよう (椎葉光行さん)
- チームに命を吹き込むゴール設定 (天野祐介さん)
- AIフレンドリーなドキュメントを書こう (服部佑樹さん)
- 技術的負債―問題発見までの時間とリスクをビジネス側に説明する(川口恭伸さん)
監修・レビュアー・編集の皆様のおかげで読みやすい書籍にできました
本書は川口 恭伸さん、松元 健さんのお二人に監修いただきました。また昨年末は多くの方にレビュー協力をいただきました。書籍内容はもちろんのこと、プラクティス導入の背景や狙いを段階を追って説明できているか、見解の偏った主張や説得力の薄い箇所がないか、アジャイルコミュニティの過去の経緯や蓄積を押さえられているか、書籍としての読みやすさなど多くの助言をいただき、書籍のクオリティを引き上げていただけました。
小田中育生さん、藤原大さん、大金慧さん、石毛琴恵さん、粕谷大輔さん、守田憲司さん、岩瀬義昌さん、粉川貴至さん、森田和則さん、伊藤潤平さん、山口鉄平さん、半谷充生さん、飯田意己さん、今給黎隆さん、木本悠斗さん、渡辺涼太さん、小迫明弘さん、池田直弥さん、今井貴明さん、皆様本当にありがとうございました。
常松さん渾身の #agileprag 、わたしもレビュワーとして参加してます。
— いきいきいくお (@dora_e_m) 2023年5月21日
よくこんなに集めたな!という錚々たる顔ぶれのレビュワーによるレビューで強度を増した一冊、発刊がとても楽しみ。 https://t.co/OjEC8f0ID1
↑レビューに参加いただいた小田中さんのツイート。私自身もレビューアーからのコメントが書籍の内容よりためになるのでは(!?)と思いながら手を入れていました。
また書籍の各章・項の冒頭には漫画を挿入しました。開発現場で起こりそうなよくある事例と合わせて読み進めてもらうことで、自分の現場で推進・実践していくイメージが湧きやすく仕上がっています。
書籍の目次
Amazonに章立てが出ていますが、出版社のページではもう一段階細かい目次が確認できます。
第1章 アジャイルな開発を支えるプラクティス 1.1 プラクティスの実践 1.2 高速に石橋を叩いて渡る 1.3 広く知られたアジャイル開発手法とプラクティス 1.4 プラクティス理解に役立つ考え方 第2章 「実装」で活用できるプラクティス 2.1 実装方針 2.2 ブランチ戦略 2.3 コミット 2.4 コードレビュー 2.5 協働作業 2.6 テスト 2.7 長期的な開発/運用ができるソースコード 第3章 「CI/CD」で活用できるプラクティス 3.1 継続的インテグレーション 3.2 継続的デリバリー 3.3 継続的テスト 第4章 「運用」で活用できるプラクティス 4.1 デプロイ/リリース 4.2 モニタリング 4.3 ドキュメント 第5章 「認識合わせ」で活用できるプラクティス 5.1 関係者との認識合わせ 5.2 開発内での認識合わせ 5.3 計画の継続的な見直し 第6章 「チーム連携」で活用できるプラクティス 6.1 チームの基本単位 6.2 属人化の解消 6.3 パフォーマンスの測定 6.4 円滑なコミュニケーションのアイデア 6.5 意識を揃えるワークショップ
章・項の中でさまざまなプラクティスを紹介しています。
本書で取り上げる開発のシーン 実装方針の検討、タスクの分解、ブランチ戦略の検討、コミット、コードレビュー、複数人での共同作業、テスト、運用を見据えたソースコードの整備、CI/CD、デプロイ、リリース、モニタリング、関係者間の認識合わせ、チーム内外との連携